帯広市議会議員 小森ただなが

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バイオバレー構想

十勝農業の現況

農業産出額推計値の内訳

 十勝支庁が発表した2005年管内農業産出額(推計値)によると、好天に恵まれ史上最高を記録した昨年と比べ、今年は春先の低温や取引価格の下落などが響き、主要畑作物の産出額は軒並み前年割れしました。
しかし、畜産は個体販売価格が伸び過去最高を更新、耕種の減少分を補完するという状況でした。
総産出額は前年比6%(154億円)減の2487億円で史上3番目の出来を確保しました。
 今年は春先の天候不順で生育が心配された上、大豊作だった昨年からの反動で当初、不調感が漂っていましたが、平年を上回るまずまずの結果を残し、十勝農業の底力を見せました。

帯広畜産大学の整備・活用

北海道は日本の中で4分の1の農地を持ち、十勝は更に全道の4分の1を占める、日本一の農業地帯であります。しかし、日本の食糧自給率は40%しかなく、60%は輸入食品です。
経済の多くを貿易に依存している日本としては、ごく近い将来WTOの案に譲歩せざるを得ない状況にあります。
もし、WTO案に従えば毎年段階的に、関税が引き下げられます。結果、農産物価格は下がり、たった20%の関税引き下げでも、十勝農業は壊滅的な打撃を受けるでしょう。
この様に、十勝農業も安泰どころか、将来は非常に厳しい状況にあります。
次に、十勝の産業振興に不可欠な産学官連携と大学の役割です。
十勝の大学といえば、帯広畜産大学と大谷短期大学のみであります。特に帯広畜産大学は地元農業界にとって、必要不可欠な研究機関とであります。
文部科学省は、2002年、21世紀COE(センターオブエクセレンス 卓越した研究拠点)プログラムを策定し、研究資金を国が1億から数億円援助することになりました。これに選ばれた大学は、国立、私立合わせて全国で50校のみでした。事実上、国が大学の選別を行ったことになります。帯広畜産大学は唯一博士課程を持たないで選ばれました。ここで問題となるのは、博士課程を持たない大学が、はたして今後も、COEとして認定されていくでしょうか。
また、独立行政法人化した畜産大学に、はたしてどれだけの企業が、産学研究の要請を行うのでしょうか。
北大では、昨年4月から9月の間に、117件の発明を発表しました。前年の1.7倍であります。その内訳は、バイオ23件、情報技術21件、ナノテクノロジー17件など先端科学分野の発明でありました。
国では、大学の生き残りに特許戦略は欠かせないとの立場で、文部科学省は、今は大学間のみならず研究者間の競争の時代、研究者間の評価はこれまで論文が主でしたが、特許や発明が評価基準になってもいい、としています。
畜産大学も民間との共同研究が出来るよう、早期の大学院設置と学部のより一層の整備拡充を求めるものであります。
その結果産学官が連携することにより、帯広、十勝の産業振興、特に農業技術発展の基礎となるわけです。

バイオバレー構想

 十勝における農業及び関連産業のより一層の振興こそが、十勝の将来を左右しています。
十勝ブランドを始めとする産学官の連携において、大学は重要な役割を担います。科学の進歩は目まぐるしく、人類の想像を超える勢いです。
当然農業も例外ではありません。
 現在問題となっている遺伝子組み換えも、その安全性が確認されるようになれば、今まで10年かかっていた品種改良が、1年で済むようになります。しかも、その品種は人間にとって、大変に役立つものであります。その最先端のバイオ技術をこの十勝で育て、2次、3次産業の創出を考えなければなりません。新産業の創出は、人口の増大にも繋がりますし、帯広・十勝の大いなる発展となります。
米国、カナダ、中国はもちろんのこと、あれだけ遺伝子組み換えに反対していたEUでさえ、今や盛んに研究しています。特許の奪い合いが始まったのです。
 日本でも、遺伝子組み換えの基準の法制化が平成15年6月10日に衆議院を通過し、平成15年10月18日に公布され、いよいよDNA研究の時代に突入しました。
しかし、米国やEUではもっと前から認められており、特許として独占されておりました。
 わが国は、植物を対象としたバイオテクノロジー全般では出遅れています。
ところが、イネに関してだけは、欧米の関心がまだ低かった頃から、農林水産省農業生物資源研究所や農林水産先端技術研究所で、イネゲノム解析に取り組んできており、ついに平成14年11月にその全ての解明が終わり、世界的な評価を受けました。
ヒトゲノムとイネの遺伝子解明により、農業生物資源研究所ではつい先頃、糖尿病や高血圧、動脈硬化、花粉症、腎臓病等を予防し治療できるイネを開発しました。つまり、薬を使わず普通の食事で病気を治せるのです。
 私は、この技術を十勝産の小麦や他の農作物に活かせないかと考えています。
イネのゲノム解析が十勝産農産物に将来応用されれば、「安心安全な十勝農業」から、一歩進んだ「健康な体を作る十勝農業」に大変貌するわるわけであります。
バイオテクノロジー戦略大綱の中で、国は地方での研究の重要性を訴え、バイオ研究所設置への助成を打ち出しています。
十勝は日本の最重要食糧基地であります。
 ここで、日本で最先端の農業の研究所があってしかるべきではないでしょうか。
何も遺伝子組み換えばかりを行うわけではありません。
十勝の農作物の遺伝子を100%解明し、消費者に安心してもらう必要があると思います。
基礎研究は、農林省の研究所や千葉県立のかずさDNA研究所でやってもらい、帯広では実際の圃場を使った地域活性型研究を行い、生産者と一体となった地産地消や、地域食品産業の活性化に取り組むべきと考えます。
 私はバイオの重要性と、将来性をかんがみ、畜産大学と連動した十勝DNA研究所(仮称)の創設をすべきと考えます。
常識的に考えて、日本の農業が世界の農業大国に太刀打ちするのは難しいわけです。
しかし、難しいからと言って何もしないのでは前に進ません。日本農業の未来をもう少し深く考えたとき、別な可能性も見えてくるはずです。
 伝統的に農業生産の要素として考えられてきたのは、土地、労働、資本であります。私は農業に限らず、これらの生産要素に知力を加えるべきだと考えています。知力、すなわちバイオこそ科学と知識が融合したもので、生産にとって重要な要素であります。
私は、昨今の情勢は遺伝子組み換え作物が認知されるまでの過渡的なものと考えます。ここで撤退すると戦略的に取り返しのつかないことになるのではないでしょうか。
今の帯広は公共事業の急激な落ち込み、産業の停滞、少子高齢化、人口の減少、WTOによる農業の先行き不安と、明るい話題はほとんどありません。
 今こそ、行政主導の強力なリーダーシップのもと、地域に密着した大学、帯広畜産大学の整備拡充に着手すべきであります。
帯広でのバイオ研究は、サンフランシスコの南にあるシリコンバレーのように、バイオの一大基地建設の第一歩となるものではないでしょうか。
以上、市町村合併に関しての必要性を述べてきましたが、十勝の将来を考えるとき、合併は避けて通ることの出来ないものであり、時間的に早ければ早いほど、住民に対する負担軽減と、サービスの向上及び産業振興に繋がるものであります。

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